DX(デジタルトランスフォーメーション)というキーワードを目にしない日はありません。
それほどDXは日本でも認知されています。
ですが、すべての企業でスムーズにDXが導入されているでしょうか?
なかなかそうはいかないのが現状ではないでしようか?
○大手のサービスを導入したのになかなか使いこなせない。
○他社の成功事例を聞いてどうにゅうしたが、当社では失敗した。
失敗した事例を調べると、共通した原因があることがわかりました。
それは、DX導入シナリオをしっかり構築した上で、導入していなかったから。
ということです。
DX導入3ステップ
成功確率が高くなるシナリオは、DX導入3ステップと呼ばれるものです。詳しくご説明します。
第1ステップ 改善ステップ
まずは、目の前にある、小さな問題。これをスモールスタートで解決します。エクセルVBAだったり、無料のDXサービスだったりします。これらにとりかかって、部門内の小さな問題を潰します。「思ったより簡単にうまく行ったなあ」というように小さな成功体験を積み重ねます。その事例をつうじて改善のPDCAの回し方を学びます。そして、その成果を横展開して、DX活動の輪を広げていきます。
第2ステップ 改革ステップ
第1ステップではスモールスタートでPDCAサイクルを回し、小さな成功体験を積み重ね、「おもったより簡単にできたなあ」という小さな感動経験を身に着けました。そして次にもう一段ハードルの高い改善に取り組みます。部門間にまたがる課題や問題に対して、第1ステップでは無料、低コストであったサービスより1段ランクアップした仕様、価格のDXシステムを導入することを検討します。
しかし、システム全てを刷新してしまうと、改修規模、コストが膨らんでしまうので
システム全体の中で部分的にフォーカスを絞ります。その際、部分的に導入するシステムが他のシステムに連携する際のデータの受け渡し方法をよく確認することが必要です。例えば、受注管理システム、製造管理システム、出荷管理システムといったシステムが連携していて、どれか一つを刷新するような場合は、他の二つのシステムとデータでつなぐときに問題がないかということを確認するということです。
こうなっていくと、自部門だけでなく関連部門を巻き込んだ改善になります。その中で、部門間の連携といった一つ高いハードルの課題を解決することになります。これは第1ステップでいうところのスモールスタートではなく、ミドルスタートになります。各部門から担当者を選任し、連携しながら問題を解決していくということになり、
これまでの業務の仕方を見直すことになるという「改革フェーズ」に入っていきます。
これまで、当社は数多くの企業のDX改革ステップを支援してまいりましたが、このフェーズでのキーワードは「フリクションマネジメント」です。第一ステップでは小さな改善なのでストーリーは小さなグループで完結していましたが、このステップではストーリーにかかわる部門、人が増えてくるので、部門最適から見た場合、メリットにならない仕事をしなければならないとなったときに必ずフリクションが生じます。
こういったときは、経営のバックアップが必要になります。経営陣は改革の先頭に立ち、メンバーを支援する必要があります。また、フリクションが発生した部門から見ても「WIN-WIN」の関係が得られるようなシナリオの構築を指示しなければなりません。
このフリクションを越えることが第2ステップ成功のためのポイントです。